2013  TA HOUSE    
高台にある古くからの住宅地の端っこで、ずっと手つかずだった斜面地での計画である。 他の住民より何十年も遅れてやってきた居住者ということで、できるだけ近隣に配慮した建ち方を検討した。 西側道路に対しては、建物の屋上を道路面と同じレベルにして、手前に駐車場、奥に高さを低く抑えたペントハウスのみが 見えるだけのボリュームにした。 南側の階段(市道)は、通勤、通学路となっており、通行者の圧迫感をなくし、また居住者のプライバシーを確保することから、 できるだけ建物をセットバックさせている。北側隣地に対しては、見かけ上は、平屋+ペントハウスとなり、光を遮らず、また隣地の1階部分の窓にあたるところに中庭を 設けることで、互いのプライバシーを確保している。 また周辺建物から見下ろせる屋上には、緑化を行い、できるだけ緑の多い以前の状態に近付けている。 そのように近隣に配慮しながら、開かれた東側とセットバックした南側には、最大限の開口を設け、開放感のある内部空間を獲得している。
photo by 長谷川 健太

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